木村に抱きしめられている何かが
としった瞬間




心臓が止まるかと思った。














「鷹村さん?」
「久しぶりだな」
「はい。お元気でした?」
「まだやってんのか?」
「はい。本家から免許もらいましたから一生懸命頑張っています」












と言った途端不意ににこりと笑うのはやめてくれ。




(俺様の理性が勝つか…本能が勝つか…)




「だから着物か。わけぇーんだから色っぽい服の一つや二つ」
「持ってませんよ。着物なのはちょっと挨拶に行ってたからです」
「どこに」
「秘密です」
「っち」








そういうと青木村が俺様との間を再び入り込んでくる。





「てめーら」
は帰りなさい」
「兄さん?」
「なんか用事があるだろ?」
「今日は勝兄さんの所へ行こうかと」
「おっ!!!じゃあ一緒に行くか」
「あんたとおれらのを二人っきりに出来るか!!!」
「まっ勝兄さん」
「何ぉ!!!」
「幕の内さんとっ止めて」
「僕には無理ですよ」










怒声とともに頭にめり込む杖の感触




「貴様ら!!!」
「「「「会長」」」」








次々とヒットさせていくがある瞬間ぴたりと止まる。
じじいの顔が一瞬緩むのがわかる。




「おっお久しぶりです」
「いつ帰っとたんじゃ」
「先週です」
「よう…帰ってきたな」
「すいません。帰ってきた早々練習の邪魔をして」
「おぬしが居ようが居まいがこの連中はこんなもんじゃ」
「ふふふ。会長もお変わりないようで」






(会長が異常にやさしいんですが…)
(会長はに甘いんだよ)
(孫みたいなもんにでも思ってんだろ)





「じじぃ!!!いてぇじゃねぇか!!!」
「じゃかましい。貴様練習はどうした。練習はっ!!!」
「やってるよ!!!」
「っち」
「鷹村さん大丈夫ですか?」
「いてぇ。」
「会長も駄目ですよ」
「う…む…」
「氷取って来ますから。昔と場所変わってないですよね」






と言いながらが走っている様を見ながら
にやついてしまう自分がいる。






(それはどいつもこいつも一緒だろうけどよ)






01 君を想う気持ちに迫られて気がくるいそうだ なんとかしてくれ神様



















「とりあえず明日来ていいですか」
「どうしたんじゃ」
っ仕事があるだろ」
「勝兄さんのところがいちばん汚い」
「え?」




掃除しに来ますとあいつが言って
じじいが「また来るか」という。




「またって?」
はおれらが入ってすぐここに手伝いに来てたんだよ」
「そうなんですか?」
「この阿呆どもが次々と汚していっての。八木ちゃんじゃ手が回らんのじゃよ」
「兄さんは反対だ」
「うるせぇ」
「あっ青木!!!」
「週に3回仕事がありますからそれ以外なら大丈夫ですよ」
「じゃあ。」




はいとが笑った瞬間
よっしゃぁぁぁと心で叫んだのは無理もないことだろう。














(それぐらい嬉しいんだ)