ドリー夢小説
「…」
「っち。ガム切れてやがる」
「…」
「糞マネ。終わったか?」
「…もう少し待ってください」
神様仏様キリスト様。
お願いですから
この状況を打破する力を私に下さい。
…ああ、無理ですか。そうですか。
「ぁあ?」
「ごっごめんなさい。」
「何謝ってんだよ」
「まもりちゃんみたいに早くないから…待たせてごめんなさい」
「っち」
舌打ちされた!!!
舌打ちされた!!!!!
なんで!!???
だから嫌だったんだよ。
(いや、実際はかなり嬉しいんだよ)
ヒル魔君と一緒に買出しなんて。
私がいつもどおり「ムサシ車出して」って言ったら
「オイ、糞マネ。ガム買って来い」と仰られ、
数十種類のガムの銘柄言われても
私には無理です。無理無理。
案の定怒られて
何故か一緒に買い物をし
今に至っています。
「終わりましたっ!」
「おー…」
「(かなり気のない返事だな)ヒル魔君?」
「行くか」
「そっち逆」
「行くぞ」
「はっはい!!!」
両手にスーパーの袋を持って
ひぃひぃいいながら付いていく。
(歩くの早い!!!)
「ひっ…ヒル魔君」
「あぁ?」
「もう少しゆっ…」
「なんだ?」
「疲れた…」
そういって
止まると(というか歩けない…)
舌打ちされて
こちらにやってくる。
「貸せ」
「いやいやいや」
「とっとと歩けねぇくせに良い根性だな」
「う…」
「ほら」
「ありがとう」
片方差し出すと
両方貸せと言われ
ぶん取られる。
「あっありがとう」
「おぉ」
「ヒル魔君」
「なんだよ」
「秋大会頑張って!」
「お前も頑張れ」
「うん。頑張る。」
そうかよといって
彼がそっぽを向く。
私は彼の横で歩く事も出来ず
影を見ながら
彼の後ろを付いていく。
不意のその影が止まって
彼がこっちを見る。
(ななななななんかした?)
「なぁ、」
「はい?」
「糞ジジイとどういう仲なんだ?」
「ムサシ?幼馴染です」
「てっきり恋人かと思ったぜ」
「へ?」
「ケケケ。」
「…ムサシとは兄弟みたいな関係ですよ」
「昨日のも」
「昨日のも?」
「なんでもねぇ。ほら行くぞ。糞マネ」
「あっまって」
私は振り返って彼方を影を静かに見つめる 05
「ただいま」
といって私は直ぐに食事に取り掛かる。
「おー今日はカレーか?」
「そうだよ。ちゃんお手製の」
「食べれんのか?」
「五月蝿い十文字。油かけるよ」
「」
「ん?」
ムサシが何か言おうとした瞬間
ヒル魔君が「糞マネ」と叫ぶ。
「「どっち?」」
「とろい方」
「あっ私のほうだ」
「明日、一緒に雑誌の取材行くぞ」
「…へ?」
「分かったな」
「ビジュアル的にもトーク的にもまもりちゃんの方が」
「分・か・っ・た・な!!!」
「はいっ」
どうやらわたしは「とろい方」らしい。