ドリー夢小説
「で。」
「あ?」
「何でテメェはまだいんだよ?」
「ケケケケケ」
親父とお袋に差し入れ(作の弁当)を持っていったら
一緒に出て
尚且つ家の前に放ってやった男が
リビングのソファに鎮座しているので
思わず力が抜ける。
「厳、おかえり。」
「ただいま。」
「ケケケ」
「あっ妖一君もおかえり」
「何でこいつがここにいる?」
「え?」
丁度風呂から上がったが
髪をガシガシ拭きながら
「お泊りだよ」と爆弾発言をする。
「………は?」
「そういう訳だ」
「此処から明日の抽選会場近いんでしょ?妖一君っちから遠いから明日始発なんだって。」
「…………(嘘付け)」
「ケケケ」
「じゃあ、荷物とって来て泊まったら?ってなったのよ。」
「ケケケ」
「大体、厳だって泊まってんじゃん。」
「…あ?」
凄い殺気を送られ
若干たじろぐものの
「朝ごはん持っていくの面倒だからね。」というの一言で
何とか終焉を迎える。
「で、。」
「ん?」
「どうやって寝んだ?」
「勿論、妖一君と厳は此処で寝てね。布団持ってくるから。ベッドは好きなほうが使って」
「おめぇはどーすんだよ。」
「私は仏間で寝ます。」
「仏間?」
「そっ。前は一戸建てだったんだけれども両親死んじゃって売りに出して。ここに引っ越してきたの。」
「ふーん…」
「でも、寝室にお位牌置いてたら寝ずらいときもあるでしょ?だから2LDK借りてるの。」
ぺらぺらしゃべりながら
布団を持ってくる姿を見ていると
どうやらヒル魔が慣れたらしい。
(良いことか悪い事か…)
「だったら一緒に寝るか?」
「あはは。果物切ってくるから待っててね」
「っち」
「(スルーできんだな、も)」
私は振り返って彼方を影を静かに見つめる 09
「おい、糞ジジイ」
「なんだ?」
「なんで、てめぇ。此処に泊まってやがんだよ」
「まぁ、色々」
「…」
「銃火器仕舞え。あいつとはそんなんじゃない。」
「じゃあ」
何なんだよと言った瞬間、
「大切な家族だよ」と答えたことに
一切の嘘偽りはない。
『げ…ん……』
だから、もう二度と
あいつを泣かせたくないんだ。
(人はそれを・・・と呼ぶ)