ドリー夢小説
とりあえず、だ。









観客席裏のベンチで
私は正座さされている。








仁王立ちの高見君とキッドさんに厳と妖一君の視線が痛い。
(みんなでかいからヨリ怖い。)













痛い
痛い










痛いけど、









「足がしびれた」
「「「ッ!!!」」」
「ごめんなさい」
「大体(中略)」
















小言の厳め!!!






小母さんより小言いいめ。










しびれる足を我慢して
私はちらりと妖一君の方を見る。
















(ココココココココココワイ)
















静かな怒りに包まれて
私を見ていらっしゃる彼の人とは



一切視線を合わせられなくて

















「わかったか?!!!」
「はいっ!!!」
「何が分かった!!!」
「無理無謀な事はしませんっ!絶対危ない事はしません。」
「頼むからしないでくれよ」
「はいっ高見さん」
「ははは。返事だけはいいね」
「はいっ。キッドさん」
「足が痛い?」
「痛いですっ!!!」
「ゆっくり崩さないと足ひねるよ」
「…頼むからこいつを甘やかさないでくれ」
「ムサシ氏とはどういう関係?」
「幼馴染というか、小姑です」
「へぇ」
「小母さんになんて言えばいいんだよ。頼むから止めてくれよ」
「へいへい」
っ!!!」




























とりあえず
お礼を言って
キッドさんは試合に
高見さんはミーティングに行った。










「痛たた」
「大丈夫か?」
「無理っ。此処堅いもの。ムサシパパ折檻だよ、これ」
「誰がパパだ」
「とりあえずもう少し休んでから席に行きます。」
「おお」
「じゃあ後でね」












かんこんかんこんと


厳が行く様を見送って

















私はちらりと横目で妖一君を見る。


















「…」
「…」
「……」
「……」
「……試合始まるよ」
「っ!!!」
















かつかつと私の目の前に歩み寄ってきて


っと怒られる。









「はっ…んっ!!!」






















叩かれると思った





けど




















目を上げた途端
















再び唇が熱くて


























深い深い口付けの後




強く強く抱きしめられた。



















私は振り返って彼方を影を静かに見つめる 14




























「っ」
「馬鹿野郎っ」
「妖一君」













名前を呼んだらまたキスをされた













私はキスなんかに慣れているはずもなく
(だって峨王君のがファーストよっ)





息が苦しくなってきて
バシバシと彼の胸を叩いても




びくともしなくて











死んでしまうかと思った。









(このまま死んでもある意味幸せかも)
(…アイシテルアイシテルアイシテル)