「痛い…」
「よー」
「ゆ…う……」
「(うわっ)」
こりゃ幾らなんでも遣りすぎたっと一発でわかる姿でがベッドの上で眠っている。
「大丈夫か?」
「私の鞄とって」
「…ああ。其の前に服着ろよ」
「腕が動かせないの。軋んじゃって!」
「…何したんだよ」
「知らないよ…体が痛い」
ほらよといって鞄を投げず
枕元においてやると
ありがとうといってがさごそと白い紙を取り出す
「式神か」
「というか最低限動けるように」
「…」
「優、早く大きくなってよ。で、パートナーの時は優が担当に」
とがいった瞬間
ばたんと扉が蹴りあけられる。
(ありゃもう壊れたな)
「…ジャンっ!」
「コーヒー」
「…いらない」
「飲め」
「っ」
「ジャン…子供じゃないんだから」
「うるせぇなぁ」
「取りあえず何時間後?」
「ターゲット回収まで?」
ジャンがお前はココで寝てろよと言った瞬間
それを綺麗にスルーして
作戦開始までと彼女が言う。
「一時間後」
「わかった」
「ったく。御神苗にしてもにしても足手まといなのによぅ」
「なにをーっ!!!」
そういって言い争っている間にも
彼女は式神で結界を張って
静かに眠り始める。
「嫌われてんじゃねーの」
「…そうか?」
「遣りすぎなんだよ」
「ガキがウルセェよ」
「いろんな所に痣つくりやがって」
「…」
「強姦だぜ、此れ。」
「仕方ねぇだろ」
「あぁ?」
こっちもギリギリだから力加減が出来ないんだよ。
とそっぽを向いて
彼女のベッドの端へ腰を掛ける姿を見て
馬鹿な男だとしか思えず
一つため息をつく。
「好きなんだろ」
「あー…」
「だけにすりゃ良いのに」
「たまに会ったら此れだぞ。」
「?」
「ぬける時にぬいとかなきゃ殺しちまう。」
「ぷっ」
「てめっ!!!」
「ガキはどっちだよ」
「ウルセェ〜!!!今ココでぶっ殺す!!!」
「きゃー!怖い怖い。」
「大体、今回はスプリガン3人体制ってどういうこった」
「あー…聞いてないのか?」
ジャングルの先住民が崇拝する神像が盗まれて今イタリアに来てるということと
その関係者が隣に住んでいる事だけ伝えて
コーヒーを啜る。
「なんでも」
「凄い力か?」
「そういうこと」
「ふ〜ん」
「他の国も噛んでて一応三人体制」
「オーオー。大変だな」
「他人事かよ」
「というより、」
「ん?」
「…御神苗」
「わかってる。」
そういった瞬間
扉が蹴破られ
(傭兵?)
銃声と共にベッドの破片が宙に散らばった。
沈む沈む夕日の果ては04
「っち」
「は?」
「ギリギリ動けるけど…」
「あぁ?」
ベッドの上にいたをがっちり抱いて
ジャンが銃を構える。
「はなせーっ!!!」
「ちょっと黙ってろ。動けねぇんだろ」
「優の方が良い!」
「なにっ」
「黙れ元凶!!!」
(こういうことか)