結局銃撃戦を勝ち抜いて
体中が血だらけになった為
お風呂へ直行。
「血糊がのかないなぁ」
「のいたか?」
「っ!!!」
何でバスルームにアンタがいる!!!と叫んでみたら
一緒だって言っただろう?と不敵に笑われる。
(其の笑みすらむかつく!)
「だからって」
「で」
「何?」
「答え」
「は?」
「答えをくれ」
そういって飄々としながら水の張られていないバスタブに入ってくるのだから
腹立たしいこと限りない。
「答えなんて、叩いてあげたでしょ」
「あー」
「普通駄目って思わない?」
「駄目だって聞いてないものでね」
「…馬鹿じゃない」
「へーへー。で、」
「ん?」
スポンジ貸してみろといわれて
戦慄が走る。
「変態っ!!!」
「背中についた血糊退けてやろうと思ったのに」
「…本当?」
「嘘言ってどうする」
「じゃあ」
と手渡した瞬間
まぁ、変な事になったらなった時だといわれ
顔が真っ青になる。
騙されたっ!!!
(逆にジャンは良い笑顔だ!)
「背中向いてみ」
「んー…」
「でだ、」
「は?」
反射的に振り返った為目の中にスポンジが突っ込まれる
「ぎゃー!!!」
「おー…わりぃ」
「イタイイタイ」
「どれ」
「きゃーーー!!!」
「うるせぇなぁ」
顔をガッシリつかまれて
そのまま水を流される。
「大丈夫か?」
「大丈夫じゃない」
「おーおー。目が赤いな」
「ジャンの馬鹿!!!」
「振り返るお前が悪い」
「きーっ!!!」
そういって叫んで気がついた。
私、素っ裸だっ!!!
「きゃー!!」
「色気ねぇなぁ」
「そんなのムチムチでピチピチのおねぇちゃんに求めてよっ」
「あー」
「いっぱいいるでしょ」
いるっちゃいるけどと
いけしゃあしゃあと言って下さる奴が憎い!
腹が立って
そのまま背を向けたら
後ろから羽交い絞めに抱きしめられた。
(何事かっ!!!)
「んっ!!!」
「良い声だな」
「変態っ!!!」
「なったらなった時っていっただろ?」
「ぎゃー!!!何処触ってるのよ」
「」
「あっ!!!んん」
「」
「耳元やめて」
といった瞬間
耳朶から首筋をつっと舐められた。
ココ弱いなと私の耳を狂わすのもやめて欲しい。
「ジャンっ」
「俺とお前の子供だったら最強だと思うぜ」
「なにっ!?んんっ!!!」
急に口腔に舌を這わすのは無しだと思う。
ただでさえシャワーが零れ落ちる室内に酸素は少ないのに
本当に酸欠になってしまう。
「好きだ」
「んーっ!」
「愛してる」
「何言って」
本気だぜといって笑うのは卑怯だ。
深い深いキスが終わった瞬間
抵抗する事すら出来なくて
私は
くたりとバスタブに身を預ける事しか出来なかった。
「でかいバスタブだな」
「んーっ」
「声も響く」
「あっ!」
啄ばむ様なキスの嵐で
私の体に赤い花を散らしていく。
「やだっ」
「ココ好きだろ?」
「ふっ!あぁっ」
乳房をゆるゆると撫でながら
頂を口に含む。
刺激を与えられるたびに
体が甘美に反応してしまうのが恥ずかしい。
なにより
「やー…」
「何が?」
「ここ、やっ」
「ここ?」
「あっ」
「明るいからか?」
「…」
「其の分俺はお前が良く見えて良いんだがな」
といった瞬間
器用に体を反転される。
(此れはやばい)
「いやいやっ」
「恥ずかしいんだろ?」
「ジャン」
「濡れてる」
「っ!!!」
「気持ち良いか?」
「ああっ!!!」
指をずぶりと入れられ
首筋に舌を這わされる。
いつもと違って優しいけど
いつもと違って性急さが無くて
(やばい)
「ん?」
「あっ!!嫌」
「じゃあ、こっち」
「あっ…」
「?」
「くぅっ!!!」
「腰が揺れてるぜ」
「っ!!!」
求めてしまう
あのケダモノジャンを求めてしまいそうな自分がいる。
(やばいやばいやばい)
再び反転されて
額にキスをする。
で、
「」と名前を呼んだ瞬間
全てが崩壊してしまった。
「ジャッ…あっ」
「ん?」
「欲し…い」
「何が?」
「ジャンのが欲しい」
そういうと唇に触れるかのキスをされて
鼻と鼻が触れる距離で
答えを教えてくれと低い声で言われる。
(脳幹が溶けてしまいそうだ)
「わかんなっあぁ!!!」
「もう、無理なんだよ…」
「はっ!!!んっん!!!」
「教えろ」
「あーっ!!!」
「」
「っんふ!!はっ!あー…」
「」
性急に入れられ
そのまま私を乱暴に抱く
けど
いつもと違って優しい?と余裕の無い頭で
ぐるぐると考えを回してみる。が、答えは出ない。
「っぁ」
「っ…」
「い…きっ!!ああ!!!!!」
「いけよ」
「あー…!!!」
「」
中だしするかと思ったけれども
ジャンの白濁の液は
これまた乳白色のバスタブに零れていく。
私は息絶え絶えに
彼の顔を見上げる。
其の時生まれた感情を人がなんと言うのか
私は知っていたけれども
それが以前からある感情と知っていながら、
ただ、静かに
こちらを見つめるジャンの碧眼をじっと見つめる事しか出来なかった。
沈む沈む夕日の果ては07
「好きだ」と何回も言うジャン
わからないと私は彼に告げる。
だって怖いのよ
彼方が私の知らないところで何しているのか知っている分
あなたが怖いのよ
彼方はいつか私を捨てるから
私は
ただ、子供のように泣くしか出来なかった