「お前な」
「ぐすん」
「調子狂うだろ」
「私は」
そういうとジャンが額にキスをくれる。
初めてかもしれないこんなにやさしいキスは。
「っ」
「帰ってこいよ」
「五月蠅い。」
「なんだよ急に」
「だってジャンは女なら誰でもいいんでしょ」
「は?」
「誰でもいいんでしょ」
やっと奴の顔を見た。
といっても涙でボロボロだったから目の前がかすんでよく見えないけど。
「私は」と「俺はな」が同時で私はうっとたじろく。
「俺はお前意外の子供なんて欲しくねぇ」
「は?」
「他の奴とは何だ…お互いわりきって」
その方が不潔だぁぁぁと叫んで思いっきり叩いてやる。
(かなり痛かったらしい。)
「じゃあ、お前が相手してくれんのかよ」
「わっ私は」
「それなら全員と手を切る。」
「っ」
付きあってるわけでもない
強いて言うなら強姦魔と被害者Aだ。
それなのに
いつからだろう。
彼のことが本当は好きになったのは
「ぜ」
「あ?」
「全員と手を切る?」
「ああ」
「本当?」
「男に二言はない」
「女を見たらまず口説くのがマナーじゃなかったの」
「マナー違反は覚悟の上だ」
「っ」
蒼い双眸が私を射殺す。
沈む沈む夕日の果ては10
「うっ浮気したら」
「ん?」
「さっきのところで彷徨ってもらうからね。」
それは勘弁だとあなたが笑う。
私もつられて笑う。
やっと笑ったなと言ってあなたが涙の痕をなめる。
私はくすぐったくて身をよじる
くすぐったくて…?
「ちょっ」
「なんだよ」
「ここ外」
「良いじゃねぇか」
「まてっ!!!優っ!!!優が居る。」
「ハハハハ」
「助けてっ!!!」
「っち。」
服の下を這う手をどうにか払いのけて優のもとに走り寄る。
「終わったか」
「タスケロヨ」
「あんなの見せられて…俺悲しい。」
「何がよ」
「よー御神苗」
「よージャン」
取り合えずそのまま移動だ移動。
アーカムの日本本部へ続く道を通り抜けると
そこには
(上手くいった?)
(おー)
(今日はお赤飯を炊かなくてはいけませんね)
(朧?ティア?)
(山本さん回収してきたぜ)
(御苦労。じゃあ飲みに行くか)
(賛成。のおごりね)
(俺としてはこのまま部屋にしけ込みたいんだけど)
(がっつくと嫌われるわよ)
(おまえらぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ)